豊島区大塚のインプラント・矯正・審美歯科・歯周病専門医の仙田歯科医院、仙田です。
先週の金曜日は池袋保健所で実施された「母親教室」で、妊婦さんの歯科検診と講義を担当させて頂きました。平成27年4月1日から「豊島区妊産婦歯科健診」が実施されるため保健所で行われる母親教室は終了します。母親教室が始まる前に保健所の衛生士さんに「今日が最終日で、先生が取りなんですよ」と告げられました。何度も担当させて頂いたので、これで終わりかと思うと感慨深いものが有りました。
妊娠中に気をつけなければ行けない事、起こりやすいトラブルは、虫歯、歯肉炎、歯周炎が挙げられます。 ●虫歯:妊娠すると、だ液の分泌量が減り、むし歯菌や歯周病菌は増えるため、虫歯になりやすいと言われています。つわりで磨けないという場合も要注意です。妊娠中はホルモン(エストロゲンやプロゲステロンなど)の分泌が盛んになり、歯肉が炎症を起しやすくなります。そのため、歯肉が腫れたり出血する事があります。しかし、必ずしも歯肉炎になるとは限らず、日頃からの歯磨きをしっかり行えば歯肉炎を防ぐ事は可能です。 ●妊娠性歯肉炎:歯ぐきが腫れて三角の角が丸くなったり、ブヨブヨしたり、出血したりという症状が見られたら、歯科を受診しましょう。ほうっておくと悪化して歯周病になるので、注意が必要です。 ●智歯周囲炎:親知らずが完全に萌出せずに部分的に歯肉に覆われた状態の場合清掃不良によっておきる歯肉周囲の急性炎症です。 ●口内炎:口腔清掃不良、ホルモンの変化、栄養バランスのくずれなどから口内炎が出来やすいと言われています。 また、近年、歯周病に罹患した妊婦は、そうでない妊婦に比べて37週以前の早産や、2500㌘以下の低体重児出産の危険性が7.5倍も高くなるという報告が有ります。 定期的に検診を受け、自覚症状のない虫歯や歯周病も早期に発見できます。日々の口腔ケアと並んで歯科医院でのプロフェッショナルケア(PMTCなど)を行う事でプラークを機械的に除去し、口腔内環境を改善させる事が重要です。
4月1日からは豊島区の少子化対策強化事業である「としま鬼子母神プロジェクト」の目玉である「豊島区妊産婦歯科健康診査」が実施されます。対象者には区から受診表がとどきます。是非ともご利用下さい。